春菊の種類と栄養素

 

前項で春菊の味が産地によって違うと述べましたが、品種でもそれぞれ特徴があります。一般的な春菊よりも葉の切れ込みが小さくて、葉に厚みがあり、特に若い葉のアクが少ないのが「大葉春菊」です。これは生のままサラダとして食べることもできます。大葉春菊が一般的なのは北九州エリアで、更に、葉が大きいサラダ春菊と呼ばれている種類もあります。

 

大葉種の特徴をまとめると、香りは弱く、葉の切れ込みが少なく肉厚、味にはクセがなくて柔らかい、九州や四国で多い、ということになります。

 

「中葉種」の方が香りは強く、葉の切れ込は大葉種と小葉種の中間程度、更に株の形で種類が分けられます。

 

「株立ち型」(関東に多い)はその名の通りに茎が立ち上がって分枝しています。伸長した茎葉が順次摘み取られて出荷されます。

 

「株張り型」は、茎はあまり伸びないので、株ごと抜き取って出荷され、こちらは関西に多くなっています。葉の切れ込みは株立ち型より浅めで丸みを帯びています。

 

「小葉種」の葉の切れ込みはかなり深く、香りも強いのですが、収穫量自体が少なくて、あまり栽培されていません。

 

種類はこんな感じですが、春菊の旬は鍋の季節となる冬です。現在では通年手に入りますが、茎や葉が柔らかい美味しいものは11月~2月にかけてで、やはり丁度鍋の季節ということになり、冬の重要な葉野菜でもあります。国内の主な産地は、千葉県と大阪府、群馬県、茨城県となっています。